自己破産とはそもそも何なのか

最近自己破産という言葉を多く聞くことがありますが、自己破産とは一体何でしょうか。

これは、お金の借り入れをしても返済できない場合に行う法的手続きの一つです。

例えばお金を借りたけども、返済しようと思っても返済できないぐらい借金がたまってしまっている場合は、自分の力だけではどうする事も出来ません。

憲法には人権を守る条項がありますが、自己破産もこれに基づいて最終的には借金をゼロにすることができるようにしたのです。

つまり自己破産をすることによって、今まであった借金がゼロになり、今後返済の義務を負わなくなるというわけです。

ただし、本来返すべき義務がある借金がなくなったことで、債権者に対して非常に迷惑をかけているということは忘れてはいけません。
当然、生活に必要最低限な物を除いた自分の所有物などは差し押さえられますので、重々ご承知ください。

夫婦の場合配偶者の妻に影響あるか

では、夫婦の一方が自己破産をした場合はどうでしょうか。

例えば、夫が自己破産をした場合、同じ家に同居している夫婦であれば、妻にまで影響してしまうのではないかと思われるのではないでしょうか。

実際夫婦は一つの財布といわれている通り、夫が自己破産をしてしまうと配偶者の妻の財布にまで影響してしまう、と考えるのも不思議ではありません。

ですが実際には、配偶者には直接影響を及ぼすことはありません。

つまり夫は破産者として生きていくことになりますが、配偶者である妻は破産者ではないのです。

ただし、普通に考えれば配偶者は同じ家に住んでおり同じ財産を所有しているはずです。

例えば家の車であっても夫名義であれば、その財産は差し押さえられてしまい、乗ることはできません。

また所有している住宅も夫名義になっている場合は差し押さえられてしまい、賃貸住宅に移り住まなければなりません。

家族が連帯保証人になっている場合はどうか

自己破産をする場合には、直接家族に影響を及ぼすことはありません。

ただし同居の場合は間接的に財産の差し押さえがあるなど、影響を受けることがあります。

ですが例外があり、直接的に家族が影響を受ける場合もあります。

その一つが配偶者が連帯保証人になっている場合です。

配偶者が連帯保証人になっていれば、連帯保証人は、その財産を没収されたり、金銭で支払ったりしていかなければならないためです。

連帯保証人には催告の抗弁権と検索の抗弁権がありません。

催告の抗弁権とは、破産者が財産を隠し持っていたとしても、連帯保証人のとこに債権者が駆け付ければ支払わなければならないのです。

一方を検索の抗弁権とは、複数の連帯保証人がいたとしても、自分のみに請求が来た場合は自分がすべて払わなければいけないという決まりがあるのです。