債務整理の目的とその種類

多重債務により借金を返済することができなくなった場合、司法書士事務所などの法律の専門家にご依頼いただき、債務整理を行わなければなりません。

債務整理の方法は、自己破産、個人再生、任意整理に大別されますが、いずれも法律で定められた制度であり、その目的は債務者の再生を支援することです。

西宮にも多重債務にお悩みの方はたくさんいますが、借金が返済できないからといって、その人が人生をやり直すための権利を奪うものであってはなりません。

もし、全てを失うことになれば、不幸な事件につながる可能性も否定できません。

ましてや債務者の家族や周りの人々まで巻き込むことがあってはなりません。

確かに多重債務は良いことではありませんが、大切なのは債務者が更生することであり、それを支援する義務が国にはあるのです。

自己破産のメリットとデメリット

債務整理の中で、最も厳しい措置が自己破産です。

この制度は、債務者に一定の収入があっても現状では、債務を返済する能力がないと裁判所に判断され、住宅ローンを含む全ての債務が帳消しになります。

したがって、個人再生や任意整理であれば、マイホームなどは条件はあるものの残すことはできますが、自己破産の場合、20万円を超える財産は、国が預かることとなり基本的には差し押さえられてしまいます。

つまり、最低限の財産しか残すことができなくなり、本当にゼロからの再スタートとなるのです。

しかしながら、現状でどうしても債務が返済できないのであれば、人生をリセットする意味でも有効な制度だと言えます。

西宮においても住宅ローンが支払えず、最終的に自己破産を選択された方は少なからずいらっしゃいますが、人生を再スタートできたという点では良い選択だと言えるのです。

自己破産をした人が住宅ローンを組むには

自己破産をした人は、将来においても住宅ローンを組めないのかという疑問をお持ちの方も少なくありません。

自己破産が認定されるためには、裁判所において「破産手続開始決定」があり、その後「免責許可の決定」を受けなければなりません。

自己破産すると、個人情報機関に事故情報として履歴が残りますが、この間は住宅ローンだけでなく、クレジットカード等も作ることができません。

免責許可の決定を受けてから、5~10年間は履歴は消えませんので、その後であれば住宅ローンを組むことは可能です。

西宮においても、自己破産された方が数年後に住宅ローンを組んだケースは存在しますが、やはりハードルが高くなることは否めません。

債権者としては、貸したお金が返ってこないことは、大きな損失ですから致し方ないことです。

しかしながら、時間はかかっても住宅ローンを組むことは可能ですから諦める必要は全くありません。